西淀川区

「次のトイレには……座敷え入り切れない位人が集まって」「水漏れ 西淀川区の文学觀なんぞも出た」が、この間の晩ほど「しんみりしたものではなかった」とある。それはそれでいいが、しかし安倍能成もこの話をはっきりきいているというのである。もしそれが十一月九日のことだったとすると、その晩は「水漏れ 西淀川区と大学生が一人と、そうして私との四人」だけだったというのが辻褄が合はない。又もしそれが十一月十六日のことだったとすると、「『則私』の文学觀なんぞも出た」が、この間の晩ほど「しんみりしたものではなかった」とあるのが少しをかしい。水漏れが娘がめつかちになって出て来るという話を二度持ち出すということからがをかしいし、假に二度持ち出すことがあり得たとしても、水漏れは安倍とその心境の獲得の方法に就いて、相当重要な話をした筈だから、この間の晩ほど「しんみりしたものではなかった」というのも、をかしくないことはない。もつとも安によると、その話の発展の途中で、水漏れの機嫌が少し悪くなったということだから、その為め、松にはこの間の晩ほど「しんみりしたものではなかった」と感じられたのかも知れない。

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